Joshinの経営理念について

当社は2021年、長期的な視点で未来を考え、社会のあるべき姿を思い描いて、57年ぶりに経営理念を「人と社会の未来を笑顔でつなぐ」に改定しました。
社会変化の現状と課題を踏まえた上で、当社の理念体系の根幹である社是「愛」(「常に相手の立場に立って考え行動する」の意)の基本精神に則り、「持続可能で誰ひとり取り残さない社会」を私たちの未来世代に引き継いでいきたいという思いを込めました。
そして、この新経営理念のもと、中長期的な視点からのバックキャストで、当社が中長期的に創造する社会価値や、経営ビジョン、マテリアリティ(重要課題)等を特定しました。

Joshinが創造する2つの社会価値について

当社は、新しい経営理念「人と社会の未来を笑顔でつなぐ」のもと、「高齢社会のレジリエンス強化支援」と「家庭のカーボンニュートラルの実現」という2つの社会価値の創造に取り組んでまいります。
家電販売を主とする小売業にとって、将来像に大きな影響を与えるものは、大きく2つあると考えております。
1つは「少子高齢化」です。
「少子高齢化」による人口・世帯数の減少、高齢単身世帯の増加は、消費者の購買行動の変化と市場規模の縮小、労働人口の減少という課題を内包しています。
当社は、リスクとしてこの課題に対処しつつ、新たな事業機会として捉え、当社が提供すべき社会の持続的な発展を支える価値のひとつを、「高齢社会のレジリエンス強化支援」といたしました。
私は、「レジリエンス」を“元の状態への復元”に留まらず、“変化への適応”と考えています。
超高齢社会に変化していくことを踏まえ、当社は、その変化の中でもチャンスを見いだし、保有する営業ノウハウを上手く掛け合わせ、新たな付加価値を生み出し、提供し続けることを目指しています。
2つ目は、「気候変動」です。
当社は、「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」の提言への賛同を2021年7月に表明いたしました。
気候変動をはじめとする環境問題は、生物多様性を脅かすだけでなく、世界経済にきわめて大きな影響を与える重大なリスクだと言えます。
その対策としてのカーボンニュートラルな社会の実現は、世界共通の目標であり、日本も2050年までにカーボンニュートラルを目指すことを2020年10月に世界に公約しました。
世界各地で頻発する大規模自然災害を目の当たりにして気候変動への対応が喫緊の課題であるとの認識は高まっています。
企業にとって環境課題はリスクですが、人々の環境認識の高まりは、対処の仕方一つでチャンスに転化することもできます。
当社では家電販売を通じて、創エネ・蓄エネ・省エネ性能の高い家電製品(太陽光発電・蓄電池・省エネ家電製品など)を普及させるとともに、3R(リデュース・リユース・リサイクル)を通じた循環型社会の構築にも積極的に取り組み、社会価値の向上に貢献してまいります。

Joshinの経営ビジョンについて

当社は新経営理念のもと、2つの社会価値の創造を実現するために、「家電とICTの力で生活インフラのHubになる」を経営ビジョンと定めました。
2つの社会価値を創造していくためには、人の生活基盤である家庭内インフラの維持・充実が必要不可欠であると考えています。
当社は、これまで家電販売を通じて、さまざまな家電製品を日本国内に広く普及させてきました。
今後は、ICTの高度化・技術革新が、家電をIoT家電に進化させ、ICTが社会インフラの高度化ツールとして、少子高齢化への対応、産業・雇用創出、安全・安心な街づくり、社会インフラの老朽化への対処といったさまざまな場面で活用されていくと考えています。
当社は、「家電製品を普及・浸透させる力」「ICTの高度化・技術革新の力」で、お客さまの生活インフラのHub(活動の中心地・拠点)になることを目指してまいります。
 

Joshinのマテリアリティについて

新経営理念、経営ビジョンの実現に向け、取り組むべき重要課題として、7つのマテリアリティ(重要課題)と、14の取り組み課題を設定しました。
特定にあたっては投資家とマルチステークホルダーの両視点を踏まえ、当社にとってのリスクと機会を分析の上、整理を行い、取り組み課題毎に長期目標、KPIとその達成のためのアクションプランを策定しました。
これらのマテリアリティを一過性に留めることなく、持続的かつ長期的に経営マネジメントの中で取り組んでいくことにより、事業活動を通じて、当社としての社会的責任を果たし、その結果が企業価値の増大につながっていくよう、引き続き努力してまいります。